退社と退職は使い分けろ

退社と退職の本当の意味とは？

「退社」と「退職」の使い分けには特に厳密な区分けがあるわけではありません。市販の履歴書の書き方見本でも「退職」と「退社」の両方が使われています。しかし、会社を辞める意味では「退職」という言葉を使ってください。以下にその理由について書きます。

大辞林などの国語辞典では、「退社」には、会社を辞める、仕事を終えて会社をひきあげるという２つの意味が書いてあり、「退職」には、勤めていた職場をやめると出ています。会社組織ではない組合や公務員などが職を辞するときにも「退職」を使います。

例えば、ある会社員の方が取引先の会社に電話した場合、「○○は退社いたしました」と言われたので「○○さんには、昨日会ってたのに、辞めちゃったんだ」と勘違いするケースがあります。会社を辞めたのか帰宅したのか分からなくなってしまうため、この場合のように口頭や電話では、「退社」ではなく「帰宅」という言葉を使った方がいいです。一方、会社を辞めた場合は、「○○は、退職しまして、現在在籍しておりません。」と丁寧に答えるほうがいいです。